MICHELIN Japon - Voyager Pratique

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リヨンでの収穫の1つがこれ。
レストランガイドで有名なミシュランによる日本の観光ガイド。

当然フランス語なので、書かれている内容はよくわからないのだが、レストランガイド同様、観光ガイドでは日本の観光地、観光施設をランク付けしている。
フランス人の目から見て、日本のどこが魅力的にうつるのかは興味深いし、日本に帰ったらこれを見ながら観光するのも楽しいだろうと思って購入。

栄えある三ツ星観光地は、↓の11つ。
なんと僕は全部行ったことがある。意外と国内旅行好きだったのか、ただのミーハーか。。

・知床国立公園
・松島
・日光
・東京
・上野
・高尾山
・富士山
・高山
・京都
・奈良
・姫路城

一方、観光施設の三ツ星はたくさんあって、とても書ききれないが、以前から行きたい行きたいと思っていたミホミュージアム(滋賀県)や、宮島&厳島神社が挙げられているほか、地元九州からも九州国立博物館(福岡)とひょうたん温泉(別府)が三ツ星を獲得。
九州国立博物館など、2-3年前に福岡に帰った折に、父親と入り口まで行っておきながら、「今日はつまんなさそうだ」と話し帰ってしまった。。
そして、ひょうたん温泉ってどこだ!?

なにしろ、これはこれで楽しい読み物。
個人的には、京都の源光庵に三ツ星をあげたいけどなぁ。。

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フロンティア、ナウ

フロンティア、ナウフロンティア、ナウ
(2008/11/29)
野崎 雅人

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「日経中編小説賞受賞」というバッジと、垣根涼介の小説を彷彿とさせるあらすじに期待して読んでみたものの、それが偏った期待になったせいなのか、いまひとつ入り込めなかった。

それにしても、タイとかベトナムとか、東南アジアの雰囲気というのはどの本でも似たような感じなのでだいぶ知った気になってるけど、実はリゾート以外は行ったことがない。
生活拠点が日本に戻ったら、なんとか時間をつくって、リゾートの誘惑に負けずに、ぜひ足を運んでみたい。

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チーム・バチスタの栄光

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫)チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫)
(2007/11/10)
海堂 尊

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チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) (宝島社文庫)チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) (宝島社文庫)
(2007/11/10)
海堂 尊

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下巻がおもしろい。
おもしろいというのは、ミステリー、エンターテインメントとしてというより、問題解決(仮説思考)、交渉術、インタビュースキルといった、ビジネススキルのケーススタディとして。

特にパッシヴ・フェーズとアクティブ・フェーズという考え方は非常におもしろかったし、仮説思考を徹底することで問題の真因を探り当てる、というのもビジネスに通じるものがある。
上巻で、仮説を持たずに状況分析をして何もわかりませんでした、という展開になっているのも、個人的には納得感がある。

犯行手段、犯行動機などを含めストーリー自体は手練れのように感じられたけど、登場人物の言葉の中には、なかなか含蓄のあるものもあり。


��以下、備忘録)
「目的が不明確な批判は命取り」

「あなたの立場は理解できるし、同情もします。けれどもそれが、周りの認識とは違っている部分もある、ということは理解してほしいのです。そうした事実を踏まえた上で協力してください。私は、非科学的な当てずっぽうや、感情に委せた思い込みではなく、明確な原因を探り当てなければならないのです」

「ルールは破られるためにあるのです。そしてルールを破ることが許されるのは、未来に対して、よりよい状態をお返しできるという革新を、個人の責任で引き受ける時なのです」

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Lyon

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仕事でリヨンへ。

パリに続くフランス第2の都市にして、「星の王子様」の作者サン=テグジュペリの生まれ故郷。
ミシュラン3ツ星を40年以上維持しているPaul Bocuseをはじめ、味で勝負するレストランが数多くひしめくヨーロッパ屈指の美食の街。
ローマ時代の遺跡が残る旧市街は世界遺産に指定されている。
仕事なので、観光する時間はほとんどなかったけど…食事はたしかにおいしかった。

フランスの都市は、パリ、モン=サンミッシェルに続いてリヨンが3都市目だが、今回驚いたのは日本文化の浸透度。

まずは、書籍。
何軒か書店に立ち寄ったけど、日本について、日本文化について書かれた本が数多く棚に並んでいる。
そしてなによりすごいのは、マンガの充実度。
そもそも「Manga」というコーナーが本屋の一角をしっかりと形成しているのは、ヨーロッパの中でもフランスだけ。
さらにそのラインナップは、「ドラゴンボール」「シティハンター」「ドラえもん」などの不朽の名作から、「のだめカンタービレ」「神の雫」「デスノート」「ONE PIECE」といった人気の作品まで、ありとあらゆる日本のマンガがフランス語に翻訳され、棚に並んでいる。
日本人にとっては、フランス語の学習の格好の教材になるんじゃないだろうか。

また、日本食の消費地としても、ヨーロッパではフランスが最大。
日本人の駐在員だけならドイツやイギリス、ベルギーのほうがはるかに多いだろうから、フランスではフランス人が日本食を食べているということなのだろう。

そのほかにも、柔道なんかも広く普及していて、柔道人口は日本より多いという話も聞いたことがある。

なぜフランスではこんなに日本文化が受け入れられていて、隣国のドイツではそうでもないのか、因果はまったく見当がつかないけど、日本を愛してくれていると思うだけで、こっちも嬉しくなり。
記念に日本がらみの書籍を2冊購入。
これがまたなかなか。

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METRO

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独メトロは、米ウォルマート、仏カルフールと並び、消費財の流通をかじった人間では知らぬもののいない、世界のビッグプレイヤーの1つ。
ウォルマートやカルフールと違うのは、「メトロ」は法人向け会員制ホールセラーであり、個人向けはメトログループのRealやKaufhof、SATURNなどの店舗で展開されている。
入会審査は厳格で、法人カードを持ってなければメトロに入ることはできない。

法人会員には、小売店やレストランなどが名を連ねる。
商社、卸が網目のように小売をカバーする日本と違い、ドイツでは大型チェーンはともかくとして、家族経営レストランなどは、自らメトロで食材を調達するしくみになっている。
そんな流通のネットワークに、なぜか弊社も法人会員として加入していたらしい。
というわけで、週末にカードを持っている同僚に連れられてメトロツアーへ。

倉庫型大規模店舗というのは最近では日本でも見かけるが、ここまでの規模のものは見たことがない。
とにかく広いし、品揃えも豊富。
価格はものにもよるが、市価よりは1-2割安そう。
鮮魚はさらに安く、巨大ロブスター(生きたまま!)も20ユーロ程度。

2時間かけて、ようやく1階の1/3くらいを見終わる。
写真を見る限り、ワインと調味料のコーナーくらいしか周ってないようだけど、きりがないということで、この日はここで終了。
珍しいトリュフオイルやポルトガルワインなども手に入ってなかなか満足。

仕事面でも、メトロに足を運べたことはよい経験となりました。

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ベルナール・アルノー、語る

ブランド帝国LVMHを創った男 ベルナール・アルノー、語るブランド帝国LVMHを創った男 ベルナール・アルノー、語る
(2003/01/15)
ベルナール・アルノー

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長年経営コンサルティングをやってきた中で、「この業界の経営は難しいだろうな」と思った業界がある。
それが、ファッション業界。
もちろん在庫回転率を上げるとか、店舗オペレーションを改善するとか、やれることはあるのだろうけど、「流行」という、全く予測できないものが経営を大きく左右してしまうので、どうにも経営しづらそうに感じてしまう。

例えば、「今のナルミヤインターナショナルをどうすれば救うことができるのか」と聞かれれば、経営コンサルタント的に解を出すことはできる。
しかし、そこに「トムフォードを雇いましょう」という解はないだろう。
その一方で、この業界では一人のデザイナーがブランドを蘇らせた例が多々ある。
そういった意味で、ファッション・アパレル業界の経営は難しいように感じ、だからこそ、おもしろそうに思う。

しかし、本書を読んで、僕の考えは間違っていた、いや、浅慮であったと思い知らされた。
ベルナール・アルノーは、LVMHという、一見流行や景気に左右されやすそうなラグジュアリーブランド集団を、教科書に載るような経営のお手本というべき考え方で、見事に舵取りをしている。

まず、彼らの根底にあるのは、製品品質への徹底的な拘り。
「品質が良いもの」というのは、流行によって品質が悪くなるわけではないから、いつの時代でも「品質がよいもの」であり、そういった意味で、永続性のあるValue propositionを持っている。

「ルイ・ヴィトンの広告から読み取れるのは、伝統的な職人魂であり、本物であるというメッセージです。マーケティングに頼るしかない凡庸な商品とは何の共通点もない、歴史に支えられた技術です。」
「我々の目標は、高品質のブランドを追求する企業グループの構築です。破壊ではなく、構築。」


品質を担保したうえで、デザインは徹底的に「我」を貫き、消費者におもねらない(=競合がまねできない)。

「我々の目的はアイデアを極限まで発展させ、公表し、商品化することです。」
「彼(ジョン・ガリアーノ)が見せたいのは、必ずしも着るための衣服ではなく、極限まで推し進めたアイデアであり、女性や時代に対する新しい考えなのです。」


徹底的な商品への拘りの裏返しとして、マーケティングや流通といった"小手先のテクニック"での事業拡大を嫌う。
このへんはいかにも欧州的とも感じるけど、マーケティングや流通に頼ると商品がおざなりになりがちだという危機感もあるのだろう。

「マーケティングを気にするデザイナーは、いかに才能があっても、ブランドに寄与する作品は作れません。ブランドに革新をもたらすには、本物のクリエーターが必要なのです。」
「一定のマーケティングリサーチは実施しています。ただし、仕事上の誤りを避ける効用はありますが、成功のヒントを与えてくれたことはありません。成功は予測できませんし、直観に頼るしかありません。」
「ギャップやカルバン・クラインのようなブランドは一過性のものでしょう。その存在も成功もブランドの力というよりは、流通のテクニックに頼っているだけです。」


一方で、「デザイン・品質への拘り」は収益性軽視に陥りがちだが、この点は厳格に管理。

「LVMHは慈善事業ではありません。ブランドの永続性を保証するには経済的な成果が必要です。」
「クリスチャン・ラクロワはもともと製品の売上には無関心な男でしたが、その後はずいぶん変わりました。近頃では、商業的な成功こそ本当の成功であり、モード誌の評価はありがたいが、それだけでは十分でないこともわかってきました。」


と、ここまでもまあ立派だと思うけど、なにより一番感銘を受けたのは、事業ポートフォリオの考え方。
ファッションから宝飾・時計、アルコールをグループに持つことで、事業全体で業績のボラティリティを極小化している。
特にアルコールは業績の安定性向上にすごく寄与するようだ。
さらに、ファッションの中でも、流行に左右されないルイヴィトンというブランドを核に据えることで、業績を安定させ、他のブランドで挑戦できる余力を持たせている。

「ワイン・スピリッツ部門はグループの事業の基盤であり、経営の安定に大きく寄与しています。100年後もドンペリニョンは飲み継がれているでしょうが、モードのブランドについては、同じことは言えません」
「グッチでは無理ですよ。モードに偏りすぎているため、キャッシュフローも弱いし経営に波があります。」


彼自身もとは建設業界出身なこともあり、デザインや流行に走りがちなアパレル業界人と一線を画して経営を考えてきたこともよかったのだろう。
非常におもしろかったし、勉強になった。
こういう夢を売る業界は、前向きで、右脳的で、一度飛び込んでみたい業界の1つ。

「忘れてはならないのは、製品を売ることは、夢を見させることだということです。女性というものは、等身大の人間よりも崇高な理想像と自分を同一視するものなのです。」
「ルイ・ヴィトンの原点は、皮革製品や旅行用カバンです。旅こそ人生の芸術であり、ヴィトンと言えば旅に関するユニークな世界です。」
「最初から私の頭にあったのは、ブサックをつぶすことではなく、感動を共にできる仲間と企業グループを構築することでした。」
「ポーカーの賭けをするのとは違います。リスクはありましたが、容認できるものでした。」
「企業にとって戦略は不可欠なものです。私の好きなセネカの名言は『行き先を知らぬ者に追い風は吹かない』と教えています。」
「成功という観点から未来を考えたことはありません。私は会社経営の面白さに惹かれ、そのために行動しただけです。」
「芸術分野では、非合理性はなくてはならないものです。絵画でも音楽でもモードでも、創造と破壊は同時に進行します。企業の成功は、非合理性と合理性の両方をうまく働かせ、この非合理性を経済的効果に変える能力にかかっています。この水と火の二律背反から、心を奪われるような変化が生まれるのです。」


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赤めだか

赤めだか赤めだか
(2008/04/11)
立川 談春

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いやーおもしろい。
文章を書くのが、読ませるのが本当にうまいなぁと思う。
僕は物書きではないけど、同じく言葉を扱う職業をしていて、心底すごいと思った。

立川談志については、数年前のM-1グランプリで辛辣なコメントをしていた印象しか持ってなかったが、愛情と厳しさを双生させたものの伝え方がすばらしい。
こういうふうに伝えればよかったのかと気づく。

「君の今持っている情熱は尊いもんなんだ。大人はよく考えろと云うだろうが自分の人生を決断する、それも十七才でだ。これは立派だ。断ることは簡単だが、俺もその想いを持って小さんに入門した。経験者だからわかるが、君に落語家をあきらめなさいと俺には云えんのだ」

「坊や、よく覚えとけ、世の中のもの全て人間が作ったもんだ。人間が作った世の中、人間にこわせないものはないんだ」

「談春!何してやがんだ。馬鹿野郎!どこの世界に弟弟子の靴揃える兄弟子がいるんだ。おい小僧、よく覚えておけよ!年が下でもお前が兄さんと呼ばれるのはな、お前が後輩に教えられることがあるからだ。形式だけの兄弟子、弟弟子なら、そんなものヤメチマエ!談秋に聞かれたことは、皆答えられるようにしとけ。そのための努力をしろ。靴なんか揃えてる暇はねェんだ。前座の間はな、どうやったら俺が喜ぶか、それだけ考えてろ。患うほど、気を遣え。お前は俺に惚れて落語家になったんだろう。本気で惚れてる相手なら死ぬ気で尽くせ。サシで付き合って相手を喜ばせられないような奴が何百人という客を満足させられるわけがねェだろう」

「よく芸は盗むものだと云うがあれは嘘だ。盗む方にもキャリアが必要なんだ。最初は俺が教えた通り覚えればいい。盗めるようになりゃ一人前だ。時間がかかるんだ。教える方に論理がないからそういういいかげんなことを云うんだ」

「たとえ前座だってお前はプロだ。観客に勉強させてもらうわけではない。あくまで与える側なんだ。そのくらいのプライドは持て。お辞儀が終わったら、しっかり正面を見据えろ。焦っていきなり話しだすことはない。堂々と見ろ。それができない奴を正面が切れないと云うんだ」

「いいか、俺はお前を否定しているわけではない。進歩は認めてやる。進歩しているからこそ、チェックするポイントが増えるんだ」

「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです。一緒になって同意してくれる仲間がいれば更に自分は安定する。だがそんなことで状況は何も変わらない。よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う」


人生訓に富んでいて、情景描写が鮮やかで、人生を明るく笑い飛ばして・・・落語の世界も、なかなかなかなか。
こういった伝記物の本は、立派な人の人生経験を少しでも体感することができて、学ぶことが多いし、刺激になります。


��以下、備忘録)
「一所懸命がんばりなさいなんて口が裂けても云わないのだろう。人生思い通りにはいかないが、どう転んだってそれほど悪いことばかりあるわけじゃないと教えてくれているんだと思った」

「今ならわかる。あの夜、談々も関西も精一杯落語家であり続けようとしてた。たとえ前座でも、それは虫ケラ同然の身分でも、俺達は落語家だった。落語家らしく談秋を送ってやろうと。それが談秋への優しさだと思っていたのだ」

「"一所懸命頑張ります"などと上っ面で云っている暇があるならまず働け、ダメだと思うなら辞めてもらって結構、辛抱なんかする必要はない。どの道人間生きていくためには、苦労、辛抱はつきものだが、我慢できる苦労とできない苦労がある。同じ苦労なら我慢できる苦労を選びなさいってことだ」

「僕を談志に紹介してくれたのが高田文夫先生で、そのせいもあって、談志は僕を落語に現代のギャグをたくさん入れてしゃべりたい奴と判断したようなんです。だったらそれに向かって必死に演るしかない。談志をしくじるのだけは嫌ですから」

「あのな、誰でも自分のフィールドに自信なんて持てない。でもそれは甘えなんだ。短所は簡単に直せない。短所には目をつぶっていいんだよ。長所を伸ばすことだけ考えろ」

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「目線」の違い

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日独の差ではないのだが、ドイツで働くようになって大きく変わったことが1つある。
クライアントと会話をするときの、「トピックのレベル感の違い」とでもいうのだろうか。

東京にいた頃は、トップマネジメントとの仕事もあるものの、どちらかといえばクライアントのミドルマネジメントと仕事をすることが多かった。

そのため、プロジェクトの性質は、ミドルマネジメントが抱える現場レベル、オペレーションレベルでのトピックが多く、会話の内容は、必然的に社内的だったり、業界内だったりの話題が多い。
もちろん、他業界が話題に上ることもあるが、それは例えば、「20代女性へのアプローチとして、他業界でうまくいっている例ってありますか」など、やはり自身の業務にひもづいていたように思う。

一方で、ドイツに来てからは、そもそも日本人で駐在しているのが、現地法人の社長や役員に限られるということもあり、トップマネジメントと仕事をすることがほとんどである。
加えて、弊社ドイツオフィス自体も、元来トップマネジメント向けの仕事が多い。

トップマネジメントの関心は、経済だけでなく政治や社会問題、文化など、非常に多岐に亘る。
会話の中で投げかけられるトピックも目線の高いものが多い。

「世界は金融危機は何年くらいで立ち直ると思いますか?」
「オバマが大統領になって、ヨーロッパにはどんな影響がありますか?」
「日本の中で、究極的に世界で勝ち抜ける業種ってどこでしょうね?」
「EUが温暖化/エネルギー対策に熱心なのは、結局はロシアとのパイプラインへの依存を早く断ち切りたいからですかね?」

といった質問がぽんぽんと飛んでくる。
職業柄「さあ。。」というわけにもいかないので、最近は以前より視野を広げて情報収集するようになった気がする。
これはなかなか大変だが、なかなか楽しくもあり。

おもしろいことに、前述したクライアントの現地法人トップマネジメントも、日本に帰ればミドルマネジメントである。
その点では僕が日本で接していたクライアントと同じ役職にあるにも関わらず、1つの会社を任される立場になることで、自然と目線を高くなり、話題も変わる。

こういう会話をのらりくらりと交わすのではなく、自分の考え・主張を語れるようになるのが、今年の目標の1つ。
がんばろう。

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解は必ずある

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「仕事や住まいを失った元派遣労働者らを支援した『年越し派遣村』実行委員会などは15日夜、東京都内で労働者派遣法の抜本改正を求める集会を開いた。元派遣労働者ら約400人が集まり、『安定した雇用や生活できる賃金を保障しろ』と訴えた。労組関係者からは、企業の責任を問う声も出た。」
��1月15日、時事通信)

気持ちはわかるのだが、このやり方ではあまりうまくいきそうにないな、と思う。
何かを変えたいと思うときは、同時に、変える対象となるもの(人だったり組織だったり制度だったり)が、何のために存在しているのかについてまで考えを及ばせなければならない。

そもそも「派遣」というのは、「柔軟性のある労働力の確保」という目的に対する1つの手段である。
事業環境に応じて必要なだけ人を増やしたり減らしたりできるほうが企業の安定性は高まるし、事業環境に応じて増やしたり減らしたりできるから採用もしやすい。
採用しやすいことが失業率を押し下げたり、(特に景気が上り調子の時は)採用される側も自分のライフスタイルに応じて働いたり辞めたりを柔軟にコントロールできたり、といったプラスの側面もあった。

ようは、「柔軟である」ことが大切なのである。

「柔軟さ」を至上目的としているならば、『安定した雇用や生活できる賃金を保障しろ』という主張を「派遣」という制度に求めるのは全くの矛盾である。
安定した雇用を保障しなければならないとなれば、企業は派遣労働者を雇用していた国内の工場を機械化するか、労働力の安い海外に生産拠点を移すだろう。
派遣制度は形骸化し、日本全体の雇用は減り、失業率が上がる。
安定雇用を派遣に求めれば求めるほど、社会全体の雇用は不安定になる。

また、安定雇用に関しても、「理由なき契約途中での解雇」と「契約満了での解雇」とは区別して議論されなければならない。
前者はたしかにけしからんが、後者も含めて「安定雇用を」というのなら、前述の通り、物事は簡単ではない。

次に、「生活できる賃金の保障」は、制度の問題だけでなく、派遣会社がどれだけマージンをとっているかということとも関係する。
職種にもよるだろうけど、雇用側からすれば、「けっこうな時給を払ってるけどなぁ…」と感じる企業も多いのではないだろうか。
とはいえ、じゃあ派遣会社が暴利をむさぼっているかといえば、おそらくそんなこともないだろう。
エンジニアの派遣など、専門性に特化した派遣会社は利益率も高いが、大手派遣会社の営業利益率はほんの数%である。
「賃金を上げてください」と言われても、それは派遣会社にとっても、(前述の通り)雇用側にとっても、はいわかりましたとできる話ではない。

こうした「派遣」の意義、根底の問題をふまえたうえで、もう一度冒頭の問題に目をむけてみる。

年越し派遣村のみなさんが、それでも「安定した雇用と生活できる賃金の保障」を至上目的にするのなら、やりかたはいろいろあるだろうが、例えば、柔軟な労働力を供給する会社、今でいう派遣会社が、単に斡旋するビジネスモデルから、彼等が雇用し、派遣するモデルに変えるよう働きかけてみてはどうか。
つまり、「派遣社員」という役職の正社員を雇用する会社が存在する社会をつくるのだ。
今のルールの中でこれをやると派遣会社は破綻するであろうから、例えば派遣会社の法人税免除、または補助金の交付などを法律化してくれ、といった提案が必要になる。
介護サービスなどと同様の考え方で、派遣を守るのである。

いずれにしろ、こうしたことが全て検討されたうえで、冒頭のセリフに至っているのだろうか。
そうでなければ、派遣という制度の意義ををいま一度考え直してほしいし、全て検討済みだというのなら、マスコミはその議論と事の本質を丁寧に報道してほしい。
単に窮状を紹介して同情を買おうとするような浅慮な報道は、事の本質を見失い、結果、派遣労働者をますます追い込むだけである。

この問題が、日本全体の社会不安をなくすよう、正しく解決されることを祈る。

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