Roland Garros 2009

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渡独後3度目のパリは、全仏オープンテニスの観戦にローランギャロスへ。
当日(6/6)は女子シングルス、男子ダブルスの決勝。
会場は、ローランギャロスのセンターコートである、フィリップ・シャトリエ・コート。

半年近く前に運良く手配できた席は、それでも観客席の一番上付近。
もっと前のほうで見たいという思いはあるものの、当初思っていたよりコートと近く、試合を見るには十分。
歴史と権威のある大イベントに弱い僕は、なによりグランドスラムの決勝を生で見れるというだけで大興奮。

女子シングルスは、クズネツォワがサフィナとのロシア対決。
サフィナのショットは深く重く、第1セットの第1ゲームをクズネツォワがあっさりブレークされた時は、このまま一方的な試合になるのでは?と感じたけど、試合はその後クズネツォワのペースで進み、最後はなんとサフィナのダブルフォルトで終了。
最後はあっけなかったけど、観客全体でのウェーブや要所要所での手拍子、優勝が決まった瞬間の会場の熱狂を実体験できて大満足。

続く男子ダブルスは、ノーマン/ムーディペアvs.パエス/ドロウィーペア。
観客も少し減って決勝の割に寂しい印象だったけど、そのぶん勝手に前方席に移動。やはり前のほうが見やすい。
試合は男子トッププロらしい力のある展開。
序盤は長身のノーマン/ムーディペアが押していたものの、第2セット以降はグランドスラム男子ダブルスで過去に5度の優勝を経験しているパエスが大爆発。
インド人らしいエネルギッシュなプレイと熟練の技で、試合も観客も完全に掌握。
パートナーのドロウィーも随所で玄人好みのショットを放ち、優勝。

最高でした。
さあ次はウインブルドン!と言いたいところだけど、こちらはチケットが取れず。
決勝当日ちょうどロンドンにいるんだけど。。残念。
誰かチケットを譲ってくれませんか...

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Kinderdijk



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今日はドイツでは珍しく祝日だったので、少し足を伸ばしてオランダのキンデルダイクへ。
ここには、1740年頃に造られた19基の風車が残っており、世界遺産にも登録されている。
オランダを車で走っていると、ときどき風車を見かけるが、これだけまとまっているのは、ここだけなのだそうだ。

天気もよく、風でくるくる回る風車を見ながらの散歩は気持ちいい。
途中のベンチで、妻が作ってくれたおにぎりを食べる(残念ながら妻は別件でスイスへ…)。
よい休日でした。

余談だけど、ここの入場券と引き換えにもらった、キンデルダイクのガイド。
ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、日本語の5ヶ国語で書いてあるのだが、これの日本語がひどすぎる!
以下、英語と日本語で一部を紹介。

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��英語版)
"Welcome to the Kinderdijk World Heritage Site"
Your visit will help us to cover the costs of preserving the picturesque and unique Kinderdijk world heritage site.
Your contribution is vital to us. Many thanks!

��日本語版)
"ようこそ、世界遺産の子供 堤の風車村へ"
遺産世界、子供堤の風車村(Kinderdijk)へのご見学にいらした時、あなたは、この独特で美しい遺産を一人分でのご献金をご自分の愛心として貢献することができれば、あなたの功績は抹消されず、私たちもこのため厚く感謝の意を表します。
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子供子供と言ってるのは、Kiderdijkの"Kinder"(ドイツ語で子供)の誤訳。
この序文を読んで、中身を読むのをやめました。
どうやら日本語の音声ガイドもあるらしいのだが、恐いもの見たさに聞いてみればよかった。

ヨーロッパには、こういう信じられない日本語訳が本当に多い。
誰かなおしてあげてくれないかなぁ。。

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London



ヴェローナから次に向かったのは2月以来のロンドン。
前回はとにかく寒かったが、今回はベストシーズン。
仕事が木&金だったので、土曜を利用して観光することに。

ドイツやイタリア、フランスなどの西欧の大陸国とイギリスの間には時差が1時間あり、前回の出張時はこの1時間にうまく対応できず、けっこう疲れたものだった。
しかし今回は、この1時間をうまく活用することに成功!

いつも通り、ドイツ時間の朝8時に起きるよう目覚ましをかけると、イギリス時間の7時に目が覚める。
そそくさと準備をして、朝8時にはホテルを出る。
観光客もまばらな朝の時間に、ゆっくりと観光名所めぐり。
ロンドンには珍しく、この日は天気もよかった(午後には曇ってきたけど)。
CHARING CROSS駅から、ロンドンアイ、ビッグベン、ウエストミンスター寺院とまわり 、セントジェームスパークを抜けてバッキンガム宮殿へ。
写真を撮りながらゆっくり歩いて約2時間強。
10時すぎには一通りの名所を見終えて、ちょうどお店も開く時間ということで、買い物(今回はウインドーショッピングのみ)を満喫。
チャイナタウンでランチ(うまい!)をとり、午後は引き続きショッピングをしたり、のんびりと過ごしながら夕方には空港へ。
歩き回って疲れたけど、我ながら充実した一日だった。

うちの妻は、子どもの頃に海外暮らしだったこともあり、かなりの国に既に足を運んでいるが、実はロンドン未上陸らしく、「ドイツにいる間にロンドン」を切望している。

ぜひ行きましょう。
そして、記念に英国靴でも買って帰りましょう。


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Verona



出張で一週間ちょっとデュッセルを離れてました。
目的地の1つが、北部イタリアの都市ヴェローナ。
ミラノとヴェネツィアのちょうど真ん中、少しヴェネツィアよりくらいにある。
細かい路地が多く、ルパン三世の愛車でもある「Fiat500」(愛称Cinquecento)なんかは、この街がよく似合うだろうと思う。

旧市街にあるコロッセオのような円形劇場は「アレーナ」と呼ばれ、夏には毎日野外オペラが開催されるらしい。
古代ローマ遺跡と中世の街並みが融和しており、世界遺産にも登録されているとかで、街は観光客でいっぱい。
少し前まではヨーロッパはどこも似たようなものだとタカをくくっていたが、先日のアムステルダムといいヴェローナといい、最近は欧州の国ごとの違いが逆に鮮明にわかるようになってきた。
イタリアは、なんといっても、食事がうまい(笑)

この街は「ロミオとジュリエット」の舞台としてもおなじみで、アレーナから5分くらいの場所にジュリエットの家がある。
世界各国からこの地を訪れた女性たちは、ここで恋愛成就のお願いをすべく、壁に願い事を記していく。
ものすごい数のらくがきが、この場所が何たるかを語っている。
らくがきというのがなんともイタリアらしい。
出雲大社には、きっとおびただしい数の絵馬があるのでしょう。



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Weisser Spargel


ご覧ください!この大きさ!!

ドイツはホワイトアスパラがまさに旬を迎えています。
4月上旬くらいからスーパーに並ぶようになり、当時はチリ産の小さなホワイトアスパラ。
下旬にはドイツ産のホワイトアスパラが出回るようになったのですが、ここにきて最旬期を迎えたようで、その大きさはなんととうもろこしを上回り、ipod nanoの2倍以上(しかも美味)!!

いやはや、さすがはドイツ。
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Keukenhof






オランダが誇るチューリップの大庭園キューケンホフ。
3月中旬から5月中旬までの2ヶ月間のみ開園され、この時期に咲き誇っているチューリップは、100種450万株にものぼるらしい。
いやこれは壮観。

花の写真は苦手だけど、素材がここまで優れているとそれなりの写真が撮れるようで…天気もよく、絶好のカメラ日和でした。
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Amsterdam




かつて海上帝国として黄金時代を築いたオランダの首都にふさわしく、アムステルダムは水の都である。
街は無数の運河が網目状に走り、人々は水上ボートに乗って食事や酒を楽しむ。
その風景はヴェネツィアを彷彿とさせ、やはりというべきか、「北のヴェネツィア」などという通称もあるそうだ。

まずはアムステルダム国立美術館に足を運ぶ。
レンブラントやフェルメールの絵画はもちろんすばらしいが(特に僕はフェルメールが大好きだ)、ここでも目を引くのは、海軍黄金時代を描いた作品や展示品が圧倒的に多いこと。
デュッセルドルフからたった2時間の距離だが、ここは異国であり、違う歴史の流れを感じる。

しかし、アムステルダムの雰囲気作りに最も貢献していて、この街を異国であると僕に知らしめたのは、こうした海上帝国の名残ではない。
街中に点在する無数の中華料理店、西欧では珍しく多彩な色の看板が乱立した街並、ここは中国、いや中国以上だと感じるほどの自転車の交通量(いやほんと)、そして、「コーヒーショップ」が醸し出す退廃的な空気・・・。

そう、この街のあちこちからは、アジアの空気が醸し出されている。
否、もしかすると、アジアの空気の源流がアムステルダムなのかもしれない。
とにかく、アムステルダムは明らかにこれまで訪れた西欧の大都市とは異質である。

EUは決して「単一」ではない、とあらためて思い知らされる。
たった電車で2時間移動するだけでこれほど違うのだ。
この超国家連合の舵取りは、外から見るほど楽ではないに違いない。

夕食をとったインドネシア料理店のサービスにアジア流の高いホスピタリティを感じ、東京駅そっくりさんのアムステルダム中央駅に辿り着いたところで滞在は終了。
郊外に一泊し、翌日のキューケンホフに備える。


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Tense


Rheinpark - Dusseldorf

「現在形と過去形、そして完了形。とにかくこの3つを、間違えずに、正しく使いこなしてほしい。それさえマスターすれば、あなたの英語はどこでも通じるわ」
とは、こっちで通っているBerlitzの先生の弁。
それさえマスターすればOKとは到底思えないが、とはいえ時制が大事なのは事実で、そしてそれをいまいち理解できていなかったのも事実(受験生時代は、なんとなく型にはめて覚えてたので、テストで間違えることはなかったけど)。
それが、このたびついに、過去形と現在完了形(と現在形)の違いが腹に落ちて理解できた(しかもたったの1ルール!)
いまさらこんなことを書くのも大変恥ずかしいのだが、せっかく習ったので備忘録として。
もしくは理解が間違っていた場合、誰かに訂正してもらうため。

<strong>①現在形や過去形は、時間の「一点」を語るのに対し、完了形は時間の「流れ」を語る</strong>
"I went to London"という文は単独で存在しえず、必ず「過去のいつか?」を同時に伝えなければならない。
もし"I went to London"と言えば、ネイティブは"When?"と聞き返さなければいけないはめになる。
正しくは、"I went to London <u>last year</u>"

一方の現在完了形は、過去から現在までの時間の流れを表現するので、"I have been to London"というのは、(生まれてから)今までに、ロンドンにいたことがある、という意味(日本ではこれを「経験的用法」とよんでたっけ?)。
"I have been in London for 4 years"だったら、ここ4年間はロンドンにいるという意味になるし、"I have been in London since 2003"だったら、2003年から今まではロンドンにいる、という意味。
"I have had lunch in the Thai restaurant every Monday since April"は、4月以降毎週月曜日はタイレストランで昼食をとり続けている、という意味(日本ではこれを「継続的用法」とよぶ・・はず)。
<u>時間が流れているのがポイント。 </u>
<strong>
②したがって、過去形で話す内容は現在は終わっているが、現在完了形で話す内容は現在も終わっているとは限らない</strong>
"I lost my key yesterday" 昨日カギをなくしたけど、もう見つかった/または新しいのを作った
"I have lost my key" カギをなくして、まだ見つかってない
(現在まで続いて終わったものを「完了」とよび、まだ終わってないものを「結果」とよぶ。のかな?)

ルールはこれだけ。
「一点」と「流れ」という概念で、すごくすっきりしたのだけど・・・間違ってたら教えてください。
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2 days in Tokyo



一風堂のラーメン、世界最高峰の鮨、さぬきうどん、コンビニの高級おにぎり・・・どれも絶品でした。
たった2日間ですが、まさに満喫した、という感じです。

成田から都内に向かう電車から外を眺めながら、ふと思ったのが、日本の田園風景というか、緑のある風景は、すごく落ち着くなぁ、ということ。
人の生活空間と、(ほぼ)ありのまま残された自然が、見事に調和していて、そこに生活空間があることも、そこに自然があることも、その両者が共存していることも、全く違和感がない。
「自然との共生」とはこういう世界観のことを言うんだろうし、それが日本流の自然との距離感なのだと感じました。

なぜこんなことを思ったかというと、ヨーロッパ流の自然との距離感は、日本と全く違うから。
ヨーロッパでは、自然は「共存するもの」ではなく、「征服するもの」だという考え方が根底にあり、街づくりをとっても、管理された自然が生活空間に取り込まれている印象です。
公園は巨大だし緑は多いしで、一見なかなかわかりにくいけど、よくよく観察すると、どれも植え込まれていたり、不自然なまでに整えられていたり(シンメトリーな樹木や花木が多い)、ということに、今回の帰国を通じて気づきました。

こうした違いが生じる背景は、諸説ありそうです。
1つは、光(太陽)と水に恵まれた肥沃な大地を持つ日本に対し、ヨーロッパ(特にドイツ)は天気が悪いため光に恵まれず、痩せこけた土地が多いため、「自然をありがたがる」という考え方がない、つまり共存したい対象ではない、という説。
1つは、地震や台風などで生活を粉々にされることも多い日本では、自然とは人間よりはるかに大きな存在、大いなる自然であり、抵抗してどうにかなるものではなく、むしろ共存する道を歩んだのに対し、自然災害の少ないヨーロッパ(特にドイツ)は、自然は戦って征服できる相手だと捉えた、いう説。
他にも、キリストのみが神であり、神であるキリストに対してのみ誠実であろうとするヨーロッパの宗教観と、万物(当然自然も含む)には神様が宿っていて、八百万の神様を崇める日本の宗教観の違いも大きいと思います。

そう考えると、これからは環境の時代だとひとことで言っても、実はその受け取め方は西洋と東洋でずいぶん違うのかもしれません。
日本の環境問題の捉え方は、まさに「自然と共存できる世界こそがあるべき世界」という発想だけど、西洋は、「人間が生きていくために自然を守ってあげる/育ててあげるしかない」という発想なのかも。
ということは、例えば、環境を保護しなくても人間が生きていける方法が見つかったとしたら、ヨーロッパはあっさり環境への取り組みをやめるけど、日本やアジアは理想の世界観に向けて自然を守り続ける、みたいなことが起こるのかな。

なーんてことを考えた、2日間の東京滞在でした。
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