North Sea

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フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」「デルフトの眺望」を観に、ハーグにあるマウリッツハイス美術館へ。
フェルメール好きの僕にとっては、世界で一番行きたかった美術館。
上記2作品を観れただけで大満足。

正直他の作品にそれほど期待していたわけではないが、オランダ写実主義の至宝が揃っているとあって、想像した以上に傑作ぞろいだった。
中でも僕が気に入ったのは、ルーベンスの「蝋燭を持った老女と少年」。
完璧な構図と露出。おそろしいほどにリアル。
ルーベンス作品は、アントワープのノートルダム大聖堂にある三部作が有名だが、僕はこっちのほうに凄みを感じる。

小さいながらも大満足の美術館鑑賞のあとは、北海へ抜けて海辺を散歩。
お気に入りの写真家の一人である、Elizabeth Youngの代表作を真似た写真を撮り、これまた大満足。

有意義な一日でした。

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Zoo Duisburg

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疲れているからか、ケニアの大地で見た象を、突然見たくなる。
とはいえ、おいそれと行ける距離ではないので、自宅近くのデュイスブルグ動物園へ。

象やキリン、ライオンがいるということで、期待していったものの、弱肉強食のサファリで死と隣り合わせに生きている本場の動物と、人間に庇護された動物では目の輝き、肌のツヤ、動きのキレの全てが全く違い、少し残念。

とはいえ、虎やコアラなども一同に会しているのは動物園ならでは。
ちょっとした散歩としてはなかなか楽しかった。

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Trust

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「僕が気に入ってるのはね、『人を雇ってから始めるほうがいいですよ』って言ってくれたでしょう。その一言で、任せてみたいと思ったんです。それはコンサルタントとしてあるべき姿だと思う」

明日から始まるプロジェクトを発注してくれた、日系企業の欧州現地法人の社長が、発注の時に仰った言葉である。
この一言が頭から離れない。

「ロジックや創造力はコンサルタントの武器だが、究極は人間力である。一人の人間としてどれだけ信頼してもらえるかがコンサルタントの価値を決める」とは、入社当時から何度も聞かされた話だが、「信頼している」と面と向かって言われ、「だから一緒に働いてみたい」と言われたのは初めてのことである。

ものすごく嬉しかったのを今でも覚えている。
ものすごく自信になったと今でも感じている。
しかし、この言葉が頭から離れないのは、嬉しいから、自信になったからではない。

重圧のためだ。

この「信頼」は、会社だけでなく、少なからず僕個人に向けられたものである。
僕は彼の期待に応えたい。裏切りたくはない。

ただ、重圧ではあっても、不安というわけではない。
重圧に勝つ方法、期待に応える方法は、これまでに十分に学んで熟知している。

そう、あとは、いつものように、全力で考え抜くだけである。

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Where to live and work?

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MONOCLEという、ロンドン発のライフスタイル雑誌がある。
扱われるトピックは世界情勢やビジネス、カルチャー、アートなど多岐に亘り、国際色豊かな紙面は結構おもしろい。
そのMONOCLE7/8月号のトピックの1つが、「世界で住みやすい都市TOP25」。
以下はそのランキング。

1. チューリッヒ
2. コペンハーゲン
3. 東京
4. ミュンヘン
5. ヘルシンキ
6. ストックホルム
7. ウィーン
8. パリ
9. メルボルン
10. ベルリン
11. ホノルル
12. マドリッド
13. シドニー
14. バンクーバー
15. バルセロナ
16. 福岡
17. オスロ
18. シンガポール
19. モントリオール
20. オークランド
21. アムステルダム
22. 京都
23. ハンブルグ
24. ジュネーヴ
25. リスボン

なんと言っても驚いたのは、僕の生まれ故郷である福岡が、世界の16位にランクインしていること!
生まれ故郷なので贔屓目はあるだろうけど、僕は常々「福岡は住むには最高だ」と言ってきた。
なんだかそれが世界に認められたようですごく嬉しい。

MONOCLEによると、福岡の魅力は、まずは今回挙げられている他の日本の都市と同じく、「食べ物がおいしい(海外に住むとよくわかる)」、そして、「公共交通が便利(空港近いしね)」。
加えて福岡は、中国や韓国に近いこともあり、外国人に寛容で、観光客に喜んでもらうことにも一生懸命、その一つの例として、天神には無料のwi-fiゾーンが敷かれている、と(本当?)。

いやあ~なんだか嬉しいなぁ。すごく嬉しい。
乾杯!!

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Globe Trotter 16" Slim Attache by Bespoke

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妻からもらったBerlutiのDeux Joursは、僕にとって最高の鞄で、これまでもこれからも、これ以上の鞄はないだろうと思ってます。
ベネチアンレザーという極上の革に、バティーヌという色付け手法で味つけされたDeux Joursは、他の鞄にはない独特の色気があり、僕のはまだまだ1歳半くらいだけど、月日を重ねるごとにその色気が増しているのがわかります。
一方で、Deux Joursの難点は、雨に弱いこと。
Berlutiの店員さんからは、「雨の日には持ち歩かないように!」ときつく言われていますが、突然の雨に出くわしてしまうこともしばしば。
ましてや雨の多いドイツでは、今の季節はともかく、秋以降は怖くてなかなか使えません。
豪雨の中、鞄だけを傘で完璧に雨から守り、自分はびしょぬれになりながら歩いたこともあります。
女性のように手がかかるけど、それもまた色気。大事に使えば気品ある女性に育つことでしょう。

そういうこともあり、華奢なDeux Joursに代わって、雨の日や出張続きのタフな日を戦ってくれる、力強い鞄が欲しいな、と思っていました。
どうせ買うなら、一生使えるもの。
つまり、タフなだけではなく、Deux Jours同様、エイジングによって完成度が高まる鞄がいい。
そんなことを考えていて思い当たったのが、アタッシュケースです。

ヨーロッパに来てからというもの、年季の入ったアタッシュケースを、大事に使っているビジネスマンをよく見かけます。
彼等の鞄の使い方を見るにつけ、鍵つきであるがゆえにプロフェッショナルなイメージがあり、また、使い込むほどに味がでるという魅力を持ち合わせているアタッシュケースは、Deux Joursの相棒として最高だと思ったのです。

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数あるアタッシュケースの中で選んだのが、グローブトロッター・16インチスリムアタッシュ。
グローブトロッターは、イギリスのトラベルケースブランドで、最大の特徴は、使い込むことで色落ち、風合いが出る点。
またヴァルカン・ファイバーと呼ばれる、特殊な紙を何層も重ね樹脂をコーティングした特殊素材は、象が乗っても壊れない、という逸話をもつほど頑丈。
まさにうってつけのブランドです。

ただ、市販されているものは、色あわせがビジネス向きでなかったり、唯一ビジネスに向いてそうなネイビーも、いまいちスーツ姿としっくりこなかったりで、これまでは躊躇していました。
状況が変わったのは、出張でロンドンの本店を訪れた時。
なんと本店では、「ビスポーク」というサービスがあり、鞄そのもの、四つ角の補強部分、取っ手、内装などの色を自分で組み合わせることができます。
5月の出張時にオーダーし、1ヶ月を経て完成。

既にグローブトロッターのトロリーを持っていることもあり、基本はそれと同じコロニアルブラウン。
既製品はこれにベージュの補強革が角につくんだけど、それでは明るすぎるので、茶に変更。
これで外側はクラシックな印象。
内装は、散々迷った挙句深めのオレンジっぽい色に。

できあがりは想像以上にパーフェクト。
Deux Joursが女性的なのに対し、このアタッシュは見事なまでに男性的。

最高のコンビです。

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Champagne

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前回のワイナリーめぐりが楽しかったので、今週はさらに足を伸ばしてフランス、シャンパーニュ地方へ。
片道400kmもなんのその、僕も長距離運転に慣れてきたものだ。

まず訪れたのはランス。
ランスには、ヴーヴクリコ、テタンジェ、ポメリー、ランソン、クリュッグなどのセラーがあり、街を走っていると、セラーが自然と目に入ってくる。
シャンパンは本当にこの地方で全て作られているのだ、ということを改めて思い知らされる。

早速ヴーヴクリコのセラー見学へ。
ヴーヴクリコの歴史、コーポレートアイデンティティ、シャンパンの製法などなどを聞いた後、地下のセラーへ。
「これよりセラーに入ります。セラーの空気、におい、壁の手触り、瓶につく埃・・・。
全てのものに五感を研ぎ澄まし、その深遠な世界を存分に味わってください。
それでは、どうぞ。」と言って扉を開ける。
うーむなかなかの演出力。僕はこういうのに弱く、入った瞬間のひんやりした空気と石灰岩の香りに必要以上に感動してしまう。
しかし、これを最後に写真撮影に夢中になり、英語だったせいもあり、その後の説明が全く頭に入って来ず。
隣の妻は、セラーに入る前から「彼女の英語は全く聞き取れない。フランス語かしら?」とか言ってる始末。
まあ別のメゾンで聞けばいいやということで、試飲をしてヴーヴクリコを去る。
その後、ポメリーやテタンジェを回るも、既に見学がいっぱいだったりで、入れずじまいでその日は終了。

翌朝は、ランスから車で30分南下したエペルネへ。
エペルネには、シャンパーニュ通り(Avenue de Champagne)という通りがあり、言葉どおり、ここには、世界一のシャンパンメーカーであるモエシャンドン、エミール・ガレのデザインで有名なペリエジュエ、ポールロジェなどが軒を並べている。
どのメゾンも豪邸で、壮観。

モエシャンドンが一般向けのセラー見学を行っているので、そちらへ。
ここではなんと日本語で説明が受けられる。さすがはモエ。妻も「今日は聞き取れる♪」とご満悦。
ヴーヴクリコもそうだったが、セラーはとにかく広い。めちゃくちゃに広い。
モエシャンドンの地下カーヴは長さ28km、常時1億5,000万本程度が熟成を続けているらしい。
「エペルネの地下はセラーの地下都市です」と説明していたが、まさにそうなのだろうと実感。

ヴーヴもモエも、さすがは大手メゾン。そのホスピタリティあふれる対応に、普段「お客様」として扱われていることのないドイツの生活に慣れていた僕は、これまた感動してしまった。
今回泊まったランスのホテルも、2つ星の安宿だけど、オーナーのおじさんはせっせと働くし、笑顔で応対してくれるしで、ものすごく好印象。
やはりサービスは大事なのだ。
そして、ヨーロッパでは、必ずしも皆がサービスに力を入れているわけではないからこそ、ホスピタリティでは世界一の日本企業にはチャンスがあると思う。

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Rhein Drive


ライン川の古城&ワイナリーめぐり。

デュッセルドルフから南に車で2時間ほど走り、Koblenz南のOberweselという街へ。
高台にあるシェーンブルク城という古城ホテルで、ライン川と沿岸の街並を眺めながら優雅なランチ。
午後は、付近にあるローレライ、ネコ城、ネズミ城などの名所を観光したり、近隣のおいしいワイナリーを教えてもらって訪れたり。

ライン川も、このあたりは橋がかかっておらず、向こう岸に渡る手段は船しかない。景観を守るためだそうだ。
車はライン川沿いを走れるが、その道はドイツにしては非常に狭い。
こうした努力の甲斐あってか、大自然のライン峡谷、歴史を語る古城、そしてドイツの田舎独特のかわいらしい街並によって構成されている景観は、日常と隔離された独特の世界観を持っている。
ラインクルーズが多くの観光客に人気があるというのもうなずける。
まちがいなくここは、ドイツのハイライトの1つである。

このあたりは、ラインガウと呼ばれるドイツワインの一大生産地で、どこまでも続く広大なワイン畑に驚く。
目に入る看板はどれもワイナリーの案内。以前に飲んだことのあるワインのワイナリーなんかもちらほら。
デュッセルドルフのスーパーなどでは見たことのない、マニアックだけどおいしいワインのワイナリーなんかを教えてもらい、掘り出し物を見つけたようで嬉しくなる。
ドイツワインの1つの魅力は、フランスワインと違ってとても安いこと。
おいしいリースリングが、1本5ユーロとかで買える。

大満足の半日ドライブを終え、フランクフルト空港へ。
��週間遊びに来てくれていた妻の友人が日本に帰るのを見送り、一路デュッセルドルフへ戻る。
この日のデュッセルドルフは、年に一度の日本デー。
ようやく暗くなってきた夜の11時、一日のクライマックスは花火大会。
この日のためにはるばる日本から持ち込まれた花火が、ヨーロッパの夜空を華やかに彩る。

フルコースな一日でした。

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Roland Garros 2009

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渡独後3度目のパリは、全仏オープンテニスの観戦にローランギャロスへ。
当日(6/6)は女子シングルス、男子ダブルスの決勝。
会場は、ローランギャロスのセンターコートである、フィリップ・シャトリエ・コート。

半年近く前に運良く手配できた席は、それでも観客席の一番上付近。
もっと前のほうで見たいという思いはあるものの、当初思っていたよりコートと近く、試合を見るには十分。
歴史と権威のある大イベントに弱い僕は、なによりグランドスラムの決勝を生で見れるというだけで大興奮。

女子シングルスは、クズネツォワがサフィナとのロシア対決。
サフィナのショットは深く重く、第1セットの第1ゲームをクズネツォワがあっさりブレークされた時は、このまま一方的な試合になるのでは?と感じたけど、試合はその後クズネツォワのペースで進み、最後はなんとサフィナのダブルフォルトで終了。
最後はあっけなかったけど、観客全体でのウェーブや要所要所での手拍子、優勝が決まった瞬間の会場の熱狂を実体験できて大満足。

続く男子ダブルスは、ノーマン/ムーディペアvs.パエス/ドロウィーペア。
観客も少し減って決勝の割に寂しい印象だったけど、そのぶん勝手に前方席に移動。やはり前のほうが見やすい。
試合は男子トッププロらしい力のある展開。
序盤は長身のノーマン/ムーディペアが押していたものの、第2セット以降はグランドスラム男子ダブルスで過去に5度の優勝を経験しているパエスが大爆発。
インド人らしいエネルギッシュなプレイと熟練の技で、試合も観客も完全に掌握。
パートナーのドロウィーも随所で玄人好みのショットを放ち、優勝。

最高でした。
さあ次はウインブルドン!と言いたいところだけど、こちらはチケットが取れず。
決勝当日ちょうどロンドンにいるんだけど。。残念。
誰かチケットを譲ってくれませんか...

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Kinderdijk



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今日はドイツでは珍しく祝日だったので、少し足を伸ばしてオランダのキンデルダイクへ。
ここには、1740年頃に造られた19基の風車が残っており、世界遺産にも登録されている。
オランダを車で走っていると、ときどき風車を見かけるが、これだけまとまっているのは、ここだけなのだそうだ。

天気もよく、風でくるくる回る風車を見ながらの散歩は気持ちいい。
途中のベンチで、妻が作ってくれたおにぎりを食べる(残念ながら妻は別件でスイスへ…)。
よい休日でした。

余談だけど、ここの入場券と引き換えにもらった、キンデルダイクのガイド。
ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、日本語の5ヶ国語で書いてあるのだが、これの日本語がひどすぎる!
以下、英語と日本語で一部を紹介。

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��英語版)
"Welcome to the Kinderdijk World Heritage Site"
Your visit will help us to cover the costs of preserving the picturesque and unique Kinderdijk world heritage site.
Your contribution is vital to us. Many thanks!

��日本語版)
"ようこそ、世界遺産の子供 堤の風車村へ"
遺産世界、子供堤の風車村(Kinderdijk)へのご見学にいらした時、あなたは、この独特で美しい遺産を一人分でのご献金をご自分の愛心として貢献することができれば、あなたの功績は抹消されず、私たちもこのため厚く感謝の意を表します。
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子供子供と言ってるのは、Kiderdijkの"Kinder"(ドイツ語で子供)の誤訳。
この序文を読んで、中身を読むのをやめました。
どうやら日本語の音声ガイドもあるらしいのだが、恐いもの見たさに聞いてみればよかった。

ヨーロッパには、こういう信じられない日本語訳が本当に多い。
誰かなおしてあげてくれないかなぁ。。

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