ヤコブへの手紙


70年代のフィンランドの片田舎を舞台に、刑務所から出てきたレイラと、人々からの手紙を待ち続ける盲目の老牧師ヤコブ、手紙を届ける郵便配達人の3人が紡ぐ、手紙を巡る物語。

ヤコブは届けられる手紙に書かれた相談に真摯に向き合い、差出人に髪の加護があるように祈ることが自分が生を受けた使命だと信じ、目が見えなくなってもレイラに手紙を読んでもらい、返信を書いてもらいながら使命を果たそうとする。
一方のレイラは、過去に犯した犯罪のために自らが生きる意味を失ってしまった。彼女には、盲目になりながらも誰の役に立っているかもわからないような日々を送っているヤコブが理解できないし、嫌悪感すら感じてしまう。
レイラはヤコブに必要とされることで、徐々に自分が誰かの役に立っていることを実感していく。

僕らは人に頼る時、相手に迷惑ではないかと考え、できるだけ自分でやることが相手にとってもいいことだと考えてしまいがちである。
しかし、人に必要とされることを通してしか、人は自分が生きている意味を実感できない。
人に頼りにしながら生きることが、周りの人を生かすことに繋がる。
そんなことを考えながら、ゆったりと流れる時間を旅した火曜日の夜でした。

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