Alhambra

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Palacio de la Alhambra from Albayzin - Granda, Spain

「地球の歩き方」によると、アルハンブラ宮殿は、イベリア半島におけるイスラム最後の楽園として繁栄を極め、1492年のグラナダ陥落によって宮殿を落ちた最後の王ムハンマド11世は、丘の上から宮殿を視界に収め、惜別の涙を流したのだそうだ。

アルハンブラ宮殿は、入場制限があり、チケットが午前中で売り切れることも多いらしい。
チケット毎にナスル朝宮殿への入館時間も決められており、決められた時間に行かないと入れなくなるという。
今回は、事前にインターネットでチケットを予約していたので、11時くらいにのんびりと入り口へ。
入り口は既に長蛇の列だが、ネットで予約をしていた人は予約券売機で簡単にチケットを手に入れられる。
ヨーロッパを旅していていつも不思議なのは、バス乗り場でも鉄道駅でも空港でも、自動券売機を使ったり、インターネットでチケットを買ったりせずに、皆窓口に並ぶのを好むことである。
保守・伝統の欧州よろしく、機械やインターネットは信用できない、ということなのだろうか。
いずれにせよ、すんなりと城内へ。

城内は意外と広い。
僕のチケットのナスル朝宮殿への入館時間は13時だったので、それまでは景色のいいところを探して読書でもしてようと思っていたのだが、サンタマリア教会、カルロス5世宮殿、アルカサバと見て回ると、あっという間に13時に。
言葉も通じない(英語もほとんど通じない)以上、遅れてはいけないとばかりにナスル朝宮殿へ。

ナスル朝宮殿は、言葉にならないほど美しかった。
美しさに息をのむとはこのことを言うのだろう。
扉をあけるために圧倒的かつ精密な壁面装飾と空間演出に目を奪われ、その場に立ち尽くしてしまう。
まさにアラビアンナイトの世界。まさに夢の楽園。
冒頭のムハンマド11世が惜別の涙を流すのは無理もない。
イスラム文化といえば、以前訪れたイスタンブールのブルーモスクも美しかったが、完成度の高さでいえば、アルハンブラ宮殿のほうが格上だろう。
1時間ほど楽園を堪能し、宮殿をあとにする。

これで終わりかと思いきや、城内にはさらにヘネラリフェという、夏の別荘があるという。
ここがまたすばらしい。
ナスル朝宮殿、アルカサバ、カルロス5世宮殿などを一望できるばかりか、その先のグラナダ市街も一望できる。
ヘネラリフェ自体は花と緑で彩られた庭園を取り込んだつくりになっており、夏の夕暮れにここから眺める夕日は最高に美しいのだろう。

時計は既に15時を回っており、入場から早くも4時間。
広い宮殿見学もこれで一段落。
眺めのよいベンチで、ファンタレモンを飲みながら、しばしまどろんでいると、16時に。
夢のような時間を惜しみつつ、ホテルで荷物をピックアップしてグラナダ空港へ。
24時間程度の滞在だったが、グラナダでは最高の時間を過ごすことができた。

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��ナスル朝宮殿 ライオンの中庭)

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��ナスル朝宮殿 二姉妹の間のファサード)

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��ヘネラリフェからの眺め)


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