出張で今度はブラジルのサンパウロに向かってます。
サンパウロへは、成田からアメリカのワシントンダレス空港を経由して合計22時間くらいのフライトです。
本来であればもうサンパウロに着いているはずなのですが、実はこの記事はワシントンダレス空港のラウンジから書いています。
というのも、昨夜21時半に予定していたサンパウロ行きのフライトが、2時間送れの23時半に変更になり、0時くらいにキャンセルが決定、翌日23日(=今日)出発に変更になったのです。
成田からワシントンに到着したのが16時なので、8時間待ってのキャンセル。
空港は代わりのホテルを手配してもらう人の行列でパニック。何も動けないまま時間は既に深夜1時。異国でこの状況はすごく疲れます。
深夜1時半くらいようやくホテルバウチャーをもらったのですが、今度はホテル行きのシャトルバスが来ません。
ようやく一台来たと思ったら、10人乗りくらいのスモールバン。疲れきっていらだっているアメリカ人が我先に乗り込み、あっという間に満席。
こんなことをやっていたら、また1時間くらい待たされて、ようやくバスに乗っても今度はホテルの受付で1時間待って…みたいな感じで、夜が明けてしまいそうです。
というわけで、ワシントン到着後のトランジットの合間に3-4時間ステイしていたダレス空港近くのハイアットに電話。
「3時間でチェックアウトをしたのだけど、フライトがキャンセルになってワシントンに泊まることになった。もともとは1日分払っていたし、同じ部屋を使わせてくれない?」と相談したところ、「もちろんだ。もともと今夜はあなたの部屋なのだから」との返事。
今回の出張で出会うアメリカ人はみんな陽気で親切。少し嬉しくなる。
シャトルバスを待つ行列に別れを告げ、タクシーを拾ってハイアットへ。ハイアットまではわずか5分の距離です。
ようやく休める、と安堵しましたが、ここまでならよくある苦労話。
この長い一日はまだまだ終わりませんでした。
ホテルに着くと、受付の男性が「待っていたよ」と満面の笑顔で、昼間に使っていた部屋の鍵をくれました。
エレベーターに乗り、7階に上がり、部屋に向かうと、なぜか部屋の中から物音と人の声が。
よく見るとドアには「Privacy」タグがつけられています。
変だなと思いながら、カードキーを挿すと、やっぱりドアは開きません。
なんだこりゃ、と思いながらもう一度フロントへ。
フロントで「誰かいたよ?」と話をすると、「そんなわけないだろう。お前の部屋だぞ」と先ほどの男性。
部屋に電話をしても誰も出ないから、空耳に違いない、カードキーは何かのエラーかもね、という話になり、今度はボディガードのような屈強なアメリカ人に連れられてまた7階へ。
屈強アメリカ人がマスターキーでドアを開けようとすると、またもエラーで開きません。
彼は不審な顔をしながらドアをゴンゴンとノック。しばらくは返事がありませんでしたが、再三のノックの末、中から返事が。「もう風呂入って寝るんだよ」みたいなことを言ってます。
屈強アメリカ人と、「やっぱ人がいるなぁ。違う部屋借りたら?」という話になり、またフロントへ。
いったいいつになったら寝れるのだろうか。。
フロントに戻って、屈強アメリカ人と人がいた話を受付にすると、さっきの男性に加えて別の女性も加わり、パソコンをいろいろと調べはじめました。
調べたあとに彼女の言った一言が衝撃的。
女性:「あなたの部屋には今David Jonesという人がいるわ。知り合い?」
僕:「いや…全く知らないよ」
女性:「そんなはずないわ。きっと彼はあなたとルームシェアをするつもりなのよ」
僕:「いや…だから知らない人だよ。ルームシェアの予定はないよ」
女性:「じゃあ部屋に電話してみましょう…うーん、何度電話しても彼は電話に出ないわ。しかたないから私が直接部屋に行って話をしてきます」
というわけで、今度は彼女と屈強アメリカ人が7階へ。
もうこれでは話がついたとしても、見ず知らずの、パイレーツオブカリビアンに出てくるモンスターのような名前のDavid Jonesが使った部屋には泊まる気がしないではないか。
疲れきったままフロントで待つこと5分、女性と屈強アメリカ人が戻ってきました。
女性:「今ここの前を誰か通った?」
受付男性:「誰も通らないよ」
女性:「変ね。部屋には誰もいなかったわ」
男性:「は?さっきは声がしたって言ってたじゃん」
女性:「そうなんだけど、今見に行ったらもう誰もいなかったの。一体どこにいったのかしら?」
屈強:「とにかく彼には違う部屋を用意してやれよ。気味が悪いぜ」
女性:「…そうね…彼には違う部屋を用意して、私たちはDavid Jonesの行方を追いましょう」
とにもかくにも2階の別の部屋をもらえたものの、気味が悪くてしょうがない。
不思議な不思議な、長い長い一夜はこうして幕を閉じたのでした。
その後David Jonesは見つかったのでしょうか。。
さあ、あと1時間でいよいよサンパウロ行きが出発です。
今度こそちゃんと飛びますように…。