Globe Trotter 16" Slim Attache by Bespoke

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妻からもらったBerlutiのDeux Joursは、僕にとって最高の鞄で、これまでもこれからも、これ以上の鞄はないだろうと思ってます。
ベネチアンレザーという極上の革に、バティーヌという色付け手法で味つけされたDeux Joursは、他の鞄にはない独特の色気があり、僕のはまだまだ1歳半くらいだけど、月日を重ねるごとにその色気が増しているのがわかります。
一方で、Deux Joursの難点は、雨に弱いこと。
Berlutiの店員さんからは、「雨の日には持ち歩かないように!」ときつく言われていますが、突然の雨に出くわしてしまうこともしばしば。
ましてや雨の多いドイツでは、今の季節はともかく、秋以降は怖くてなかなか使えません。
豪雨の中、鞄だけを傘で完璧に雨から守り、自分はびしょぬれになりながら歩いたこともあります。
女性のように手がかかるけど、それもまた色気。大事に使えば気品ある女性に育つことでしょう。

そういうこともあり、華奢なDeux Joursに代わって、雨の日や出張続きのタフな日を戦ってくれる、力強い鞄が欲しいな、と思っていました。
どうせ買うなら、一生使えるもの。
つまり、タフなだけではなく、Deux Jours同様、エイジングによって完成度が高まる鞄がいい。
そんなことを考えていて思い当たったのが、アタッシュケースです。

ヨーロッパに来てからというもの、年季の入ったアタッシュケースを、大事に使っているビジネスマンをよく見かけます。
彼等の鞄の使い方を見るにつけ、鍵つきであるがゆえにプロフェッショナルなイメージがあり、また、使い込むほどに味がでるという魅力を持ち合わせているアタッシュケースは、Deux Joursの相棒として最高だと思ったのです。

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数あるアタッシュケースの中で選んだのが、グローブトロッター・16インチスリムアタッシュ。
グローブトロッターは、イギリスのトラベルケースブランドで、最大の特徴は、使い込むことで色落ち、風合いが出る点。
またヴァルカン・ファイバーと呼ばれる、特殊な紙を何層も重ね樹脂をコーティングした特殊素材は、象が乗っても壊れない、という逸話をもつほど頑丈。
まさにうってつけのブランドです。

ただ、市販されているものは、色あわせがビジネス向きでなかったり、唯一ビジネスに向いてそうなネイビーも、いまいちスーツ姿としっくりこなかったりで、これまでは躊躇していました。
状況が変わったのは、出張でロンドンの本店を訪れた時。
なんと本店では、「ビスポーク」というサービスがあり、鞄そのもの、四つ角の補強部分、取っ手、内装などの色を自分で組み合わせることができます。
5月の出張時にオーダーし、1ヶ月を経て完成。

既にグローブトロッターのトロリーを持っていることもあり、基本はそれと同じコロニアルブラウン。
既製品はこれにベージュの補強革が角につくんだけど、それでは明るすぎるので、茶に変更。
これで外側はクラシックな印象。
内装は、散々迷った挙句深めのオレンジっぽい色に。

できあがりは想像以上にパーフェクト。
Deux Joursが女性的なのに対し、このアタッシュは見事なまでに男性的。

最高のコンビです。

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