仕事で何度か訪れたものの、ゆっくり観光できなかったベルリン。
今年の仕事も全て終わったということで、妻とあらためて小旅行。
ベルリンまではデュッセルドルフから電車で4時間。一眠りして読書をすればあっという間に着く。
ニューヨーク、東京、パリ、ロンドンと並んで世界の大都市に挙げられるベルリンだが、その内実は左記4都市とは全く異なる。
東西冷戦で分断されたベルリンが再統一したのは1989年11月9日。
それから約20年、ベルリンはたしかに、ドイツにしては珍しく、若くて、クールで、斬新で、未来型の都市となった。
しかし、今も残るベルリンの壁そのもの、Checkpoint Chalie周辺の戦争特有の雰囲気、半壊したカイザーヴィルヘルム教会、ドレスデンと似た発展しきれない荒廃地など、ベルリンを印象づけるのはやはり第二次世界大戦と、東西冷戦の爪跡である。
クーダムやフリードリヒ通り周辺の都会的な街並みとのコントラストは否が応にも際立つ。
ただ、過去を消し去って、ニューヨークや東京型の都市を作ろうとしたなら、都市として歴史の浅さを露呈することになったかもしれない。
過去を忘れないように街に爪跡を残し、しかし過去を悲観することなく、未来に向けて発展を続けるところに、ベルリンのオリジナリティがあるような気がする。
��写真はベルリンの壁跡を示すレンガ線とプレート)
0 コメント:
コメントを投稿