Africa (2007/10/31) Mia Couto 商品詳細を見る |
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セバスチャン・サルガド。
フォト・ジャーナリスト/1944年ブラジル生まれ
ブラジルの大学で法学、農学を学び、米国で経済学修士号を取得。ブラジル大蔵省勤務。
60年代、軍事政権の圧力を受けフランスへ。パリ大学で農業経済学の博士課程を修了。
その後、仕事でアフリカの調査をはじめたときに写真に興味を持ち、撮りはじめる。
79年、キャパ等一流の報道写真家が集まる写真家集団マグナムの会員候補になり、84年正会員。
96年脱退。
モノクロ写真が特徴。ひとつのテーマを綿密な取材と準備をした上で、数年をかけて取り組んできた。今までは『ラテンアメリカ』や『消えゆく肉体労働』、『難民や移民など地球規模で移動する人々』などをテーマに写真集を発表してきた。
アフリカの飢餓を撮った「サヘル」や、近代化で消えていく肉体労働者を取材した「WORKERS」などの写真集や展覧会で世界各地の賞を多数受賞。
国連など国際機関にも作品で協力し、昨年からユニセフの特別代表。現在は地球環境をテーマに故国ブラジルで植林プロジェクトを展開中。
現在は、地球上の生物と環境問題をテーマにした『GENESIS』という撮影プロジェクトを進行中。
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その場の空気が完全に閉じ込められている。時が止まる。
それでいて生々しい現実の迫力がある。
彼が写真学校で生徒を教える時の口癖の1つに、"A little bit more, a little bit more"というのがあるそうだ。
もう少し被写体に寄りなさい、という意味なのだろうが、僕はそれを真に受けてとにかく被写体をフレームからはみ出さんばかりに大きく撮ろうとしてきた。
しかし、いつもその撮り方ではその場の空気を閉じ込めることができず、ともすれば迫力一辺倒の写真になりがちだった。
最近考えていたこと、そして、この写真集を見て思ったことは、自分が撮りたい場の空気全体を被写体と考え、その空気を最大限高められるフレーミングに向かって、"A little bit more, a little bit more"をつきつめるということだ。
写真はほんとに楽しい。
しかしこの本、日本ではとんでもない値段になっているようで・・・。
2 コメント:
今日は。
写真には「被写体」と「撮影者」と「写真を見る人(見せたい人)」がいるわけです。
上海の街を歩きながら2年近く写真を撮影しましたが、
やっぱり自分は異邦人で上海人にはなりきれないと思いました。
いずれは帰る場所が別にある旅行者でした。
haichaoluさん、こんにちは。
仰るとおり、旅行者の視点で撮りたいものと、現地の人が撮りたいものは違うでしょうね。
撮る側である自分と見る側に回ったときの自分では、「いい写真」の定義が違う気がします。
「見せる」ことを目的に写真を撮れるのは、プロならではなのかもしれません。
そして、そのアウフヘーベンを狙う、というのがアマチュア写真のおもしろさですかね。
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