サントリーニ島で滞在したKatikiesは、イアの街の入口付近にある、島でも屈指のリゾートホテル。
そのホスピタリティの高さは、長らくドイツにいた僕なんか恐縮してしまうほど。
フライトの関係で、僕らがホテルに着いたのは朝の7時前。
早朝にも関わらず、ウェルカムドリンクにシャンパンを用意してくれる。
チェックインは午後2時からだし、荷物だけでも預けようと思っていたら、スタッフは、「部屋はもう準備してあるよ」と鍵をちらつかせる。
おかげで街が目覚めるまでもう一眠り。
起きた頃には、ホテルのマネージャーが登場。
「今朝早くに着いたから、挨拶が遅れてごめんなさい。Katikiesへようこそ」と満面の笑みで挨拶。
フィラに出かけてくると話すと、「帰ってきたらフルーツをプレゼントするわ」との返事。
部屋に戻ると、言葉どおり皿いっぱいのフルーツと、島の名産品でもあるワインが赤と白1本ずつ。手書きのウェルカムレターを添えて。
「全て私達からのプレゼントです」と。
早速もらったワインでも飲みながら、プールサイドで読書をしようということに。
エーゲ海を眺める絶景のプールに向かい、「ワイングラスを貸してくれないか」とスタッフに頼む。
スタッフは、かしこまりましたとばかりに厨房に向かい、戻ってきたその手には、ワイングラスに加え、カシューナッツとドライフルーツの盛り合わせが。
「ワインにあうでしょうから。私達からのプレゼントです」と。
一夜しかないサントリーニのディナーは、ホテルの洞窟レストランで食事。
ディナーを満喫した後、食後のコーヒーは、部屋のバルコニーで海風にあたりながらゆっくり飲むと気持ちよさそうだ、との考えが頭をよぎる。
早速スタッフに伝えると、「すぐに部屋のバルコニーまでお持ちします」との回答。
部屋に戻ると、待たされることなくコーヒーを持ってスタッフが登場。
ついでにチョコやケーキが盛られた皿もテーブルに。
「こちらは私達からのプレゼントです」と。
ある人は、これを聞くと、「それは全て君が払ったホテル代に含まれているのさ」などと言うかもしれない。
しかし、ことあるごとに「プレゼントです」とサプライズを提供されるのは、なんとも嬉しいものだ。
「ホテル代にはウェルカムドリンクやフルーツが含まれます」と言われると色気も何もないが、「こちらはプレゼントです」と言われると、同じことでも喜びは倍増する。
なにしろ「プレゼント」という単語は聞いていて気持ちいい。
よく見ると、ここのスタッフは、他のお客さんにもことあるごとに「プレゼントです」を連呼している。
サービス業ならどんなビジネスでもそうだが、本当にお客様に喜んでもらおうと思えば、あえてサービスメニューを全て列挙せず、一部はサプライズ的に提供したほうがよい、という見本のような例である。
同じサービス業の人間として勉強になる。
I hope that we could stay there again.
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