「僕が気に入ってるのはね、『人を雇ってから始めるほうがいいですよ』って言ってくれたでしょう。その一言で、任せてみたいと思ったんです。それはコンサルタントとしてあるべき姿だと思う」
明日から始まるプロジェクトを発注してくれた、日系企業の欧州現地法人の社長が、発注の時に仰った言葉である。
この一言が頭から離れない。
「ロジックや創造力はコンサルタントの武器だが、究極は人間力である。一人の人間としてどれだけ信頼してもらえるかがコンサルタントの価値を決める」とは、入社当時から何度も聞かされた話だが、「信頼している」と面と向かって言われ、「だから一緒に働いてみたい」と言われたのは初めてのことである。
ものすごく嬉しかったのを今でも覚えている。
ものすごく自信になったと今でも感じている。
しかし、この言葉が頭から離れないのは、嬉しいから、自信になったからではない。
重圧のためだ。
この「信頼」は、会社だけでなく、少なからず僕個人に向けられたものである。
僕は彼の期待に応えたい。裏切りたくはない。
ただ、重圧ではあっても、不安というわけではない。
重圧に勝つ方法、期待に応える方法は、これまでに十分に学んで熟知している。
そう、あとは、いつものように、全力で考え抜くだけである。
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