償い

償い (幻冬舎文庫)償い (幻冬舎文庫)
(2003/06)
矢口 敦子

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日本往復の飛行機で読了。
「人の肉体を殺したら罰せられるのに、人の心を殺しても罰せられないのか」がテーマ。

Amazonのレビューでは評価が低いようだ。
「設定にムリがある」「強引」というのが低評価の理由のようだけど、前述の通り、本書はミステリー小説ではなく、特定のテーマを題材にした社会派小説なのだから、ストーリーの出来での評価もありだとは思うけど、主題に対する答えの導き方で評価をするのもありだと思う。

その意味では、僕は作者の言いたいことはわかる。
人の肉体は殺したら二度と蘇らないけど、人の心は決して死ぬことはないのではないか。
現に主人公の日高は、物語の初めでは心が「死んだ」状態だが、最後には元気を取り戻している。

人の心は傷つきやすく、時には死んだと感じることもあるだろう。
しかし、やはりそれは肉体の死とは完全に別物である。
人の心は生き返らせることのできるものであり、そうできることこそが人間の強さであり尊さなのだと、僕は信じたい。

1 コメント:

EIKO at: 2008/11/19 15:16:00 さんのコメント...

なんかあっただろうか・・・?
えいこのブログコメントでよしくん褒められてるよ[絵文字:v-238]

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