London

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1泊2日のロンドン出張。

ロンドンにはヒースロー、ガトウィック、スタンステッド、シティの4つの空港がある。
そのうちロンドンシティ空港は、シティで働くビジネスマンのために作られた空港で、ロンドンと欧州主要都市を結ぶ。
そのシティは金融危機で壊滅的な打撃を受け、ポンドは大暴落。
対円で一時は250円に達し、「地下鉄の初乗りが1,000円!」と大騒ぎになったのも今は昔、£1=¥130の今は、ほとんどのものがドイツより、日本より、格安に感じる。
金曜の夜だというのに、空港も閑散としており、僕が乗ったデュッセルドルフ行きのフライトは、定員50名強にわずか乗客6人。
CAは「どこでも好きなところに座っていいわ」と自嘲気味に話す。

街の様子もさぞ…と思いきや、オクスフォードストリートやリージェントストリートは平日というのに買い物客で大賑わい。
ショップの店員やタクシーの運転手は、みな格調高いイギリス英語を話す。
ドイツ人とのブロークンにすっかり慣れきっていた僕は、思わず身が引き締まる。

世界が何を騒ぎ、どこに流れようと、この国はぶれることなく我が道を行くのだろう。
EUには加盟しても、ユーロを導入せずに一時は世界の基軸通貨を担ったポンドを守り続けるプライド。
ホスピタリティに溢れたホテルスタッフは、サービス精神の欠片もないドイツ人を見てきた僕に、英国紳士の何たるかを背中で語る。
大衆に迎合せず、独自の世界観を貫き続けているUKロックはアメリカのグラミー賞を席巻した。
一流のテーラーが軒を並べ、「背広」の語源ともなったサヴィルロウ(=写真)では、今日も格調高い英国スーツがウインドウを飾り、「いつかはここでスーツを…」との思いを強くさせられる。

大陸欧州の人は、こぞって「イギリス人は変人だ」と言う。「英国紳士だなんてとんでもない」と。
しかし、その島国根性は、どこか日本と通じるものがあり、日本人にはわかりやすい。
やはり土地はお国柄に影響するのだな、とあらためて実感。

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