前回のワイナリーめぐりが楽しかったので、今週はさらに足を伸ばしてフランス、シャンパーニュ地方へ。
片道400kmもなんのその、僕も長距離運転に慣れてきたものだ。
まず訪れたのはランス。
ランスには、ヴーヴクリコ、テタンジェ、ポメリー、ランソン、クリュッグなどのセラーがあり、街を走っていると、セラーが自然と目に入ってくる。
シャンパンは本当にこの地方で全て作られているのだ、ということを改めて思い知らされる。
早速ヴーヴクリコのセラー見学へ。
ヴーヴクリコの歴史、コーポレートアイデンティティ、シャンパンの製法などなどを聞いた後、地下のセラーへ。
「これよりセラーに入ります。セラーの空気、におい、壁の手触り、瓶につく埃・・・。
全てのものに五感を研ぎ澄まし、その深遠な世界を存分に味わってください。
それでは、どうぞ。」と言って扉を開ける。
うーむなかなかの演出力。僕はこういうのに弱く、入った瞬間のひんやりした空気と石灰岩の香りに必要以上に感動してしまう。
しかし、これを最後に写真撮影に夢中になり、英語だったせいもあり、その後の説明が全く頭に入って来ず。
隣の妻は、セラーに入る前から「彼女の英語は全く聞き取れない。フランス語かしら?」とか言ってる始末。
まあ別のメゾンで聞けばいいやということで、試飲をしてヴーヴクリコを去る。
その後、ポメリーやテタンジェを回るも、既に見学がいっぱいだったりで、入れずじまいでその日は終了。
翌朝は、ランスから車で30分南下したエペルネへ。
エペルネには、シャンパーニュ通り(Avenue de Champagne)という通りがあり、言葉どおり、ここには、世界一のシャンパンメーカーであるモエシャンドン、エミール・ガレのデザインで有名なペリエジュエ、ポールロジェなどが軒を並べている。
どのメゾンも豪邸で、壮観。
モエシャンドンが一般向けのセラー見学を行っているので、そちらへ。
ここではなんと日本語で説明が受けられる。さすがはモエ。妻も「今日は聞き取れる♪」とご満悦。
ヴーヴクリコもそうだったが、セラーはとにかく広い。めちゃくちゃに広い。
モエシャンドンの地下カーヴは長さ28km、常時1億5,000万本程度が熟成を続けているらしい。
「エペルネの地下はセラーの地下都市です」と説明していたが、まさにそうなのだろうと実感。
ヴーヴもモエも、さすがは大手メゾン。そのホスピタリティあふれる対応に、普段「お客様」として扱われていることのないドイツの生活に慣れていた僕は、これまた感動してしまった。
今回泊まったランスのホテルも、2つ星の安宿だけど、オーナーのおじさんはせっせと働くし、笑顔で応対してくれるしで、ものすごく好印象。
やはりサービスは大事なのだ。
そして、ヨーロッパでは、必ずしも皆がサービスに力を入れているわけではないからこそ、ホスピタリティでは世界一の日本企業にはチャンスがあると思う。